やはり院には行かず大学を出ようと思い立った今朝五時、私は就職活動をすることに決めました。そうしてなにか重苦しいこころもちになって、講義を休みました。二度寝ののち、「忙しくなる。私が不当に当たり散らすことがあれば叱ってほしい」という横暴きわまる通告を人にし、それはきわめて寛大に受け入れられたのでした。
大学をさぼって考えたのは、なにをしているときがしあわせか、ということです。これを自己分析と言い換えても差し支えはないでしょう。思いつくかぎりの好きなことのなかで、自分にしかできないことをしているというよろこびをともなうのは、やはり書くことでした。書くこと。書かれたものを読みとること。発せられたことばの、奥にあるこころに耳をすますこと。ことばにしがたいものを、なんとかしようとすること。すべて私が文学部にて学んでいることです。学生時代のことをゆたかに話せると確信しています。欲求と直観に従って文学部を選んだことは、私の強みとなるはずです。
頭のよさそうなふりと自信のありそうなふりも、書きつづけるうちに習得しつつあります。これは演技から始める自己実現の方法です。