ひらログ

おひまつぶしにどうぞ。

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

怒り

怒るのがきらいで、部屋にテレビを置かないのですが、不注意でワイドショーなど目に入れようものなら、「正気か?」と「いや、まともでないのはこちらだ」とを一分おきくらいにくりかえすはめになります。 私の場合、〈怒りたくない〉は〈正しさのもとに声を…

学位記授与式のあと

扉のガラス越しに、袴およびスーツに身を包んだ同級生たちがそろって背すじを正しているのを覗き見て、勘違いに気づいたものの、気づいたところでどうしようもありませんでした。私は今日の学位記授与を、めいめい都合のよいときに現れて手続きを済ませるも…

春は

私には春がわかりません。人里の春がなぜこうも騒がしいのか、「平成最後の夏」の流行を観測したときと同じく、不可解に思われます。私は、個人の単位より大きな、群衆の「出会いと別れ」には意味を感じません。 高校の卒業式では、退場の列に、ひとりだけ薄…

考える人

頭の悪いふりをするのは悲しいことです、とエマ・ワトソンがスピーチで発言したとかしないとかが、少し前に話題になりました。真偽についてはわかりかねますけれど、いずれにせよ私は反響の大きさに驚き、「悲しいこと」をせねばならない人々、あるいはせよ…

教え子の奢り

高校時代の恩師は、私の卒業論文につまびらかな感想をくれ、会話はいつしかほとんど議論の体をなしはじめ、ひたすら平行線をたどってしぼみつつありました。私も先生もひどく頑固なのでした。私は先生に怒ったのではありませんが、この相似形をみると腹立た…

教団リクルート

就職活動に悩む後輩から寄せられる質問に、なんとかナビにはこんなふうに書いてあるのですが、というようなのが混ざりはじめたので、私はくらくらして、「企業からお金をもらって宣伝する立場ならそう書くほかないからね」と答えるべきか迷い、しかしその事…

ふつうのいい人へ

あなたに対する、ありったけの侮蔑、拒絶、退屈の意をこめて、これを書いています。私のいう「ふつうのいい人」の定義をおさらいしましょうか。他人の「あたりまえのしあわせ」を願ったり祝ったりするけれど、その尺度がきわめて私的かつ流動的であることに…

文学部卒業

人間の存在に対して「生産性」を追求する人々は、自身の生存にかかるコストを試算してみて、蒼ざめて発言を撤回するなり、みずからの肉体を片づけるなりするというところになぜ行き着かないのか、ふしぎでなりません。自身だけは、いかなる角度から眺めまわ…