ひらログ

おひまつぶしにどうぞ。

化粧をめぐる杞憂

毎朝の化粧に五分もかけない。なるべく寝ていたいから。水で顔を洗い、日焼け止めを塗り、眉のあたりにだけベビーパウダーをはたいて、眉毛を描く。マスクを着用せずに外を歩けたころは、唇を静脈血みたいな赤色に塗るのが好きだった。あとは、気が向いたと…

妹の新居

ひとり暮らしは、いいよ。私を新居に招いた妹がくりかえす。いいなあ、と私のほうでもしきりに言うのだった。職場の近くに越して一週間足らず、人を泊めるのは私がはじめてだという。たしかに日用品やら雑貨やらの不足は目立つが、とりたてて困ることはない…

そうは見えない

私が家の人に発達障害ではないかとたずねられたことをうちあけたさい、「そうは見えない」と答えた友人のひとりもなかったことは、まことにさいわいだった、と思い返すたびしみじみする。受診してみないので、結果はわからずじまいである。それでかまわない…

六色の虹をまとって

一社目の「優良企業」をぬけだす以前のほうが、周囲のだれもが「やめていい」とうなずく環境に身を置く現在よりずっと頻繁に、「やめたい」とさんざん書き散らしていた。その理由はふたつほどある。 ひとつめは、「とりたてて瑕疵のないこの会社を早期に離れ…

先輩の話

デートの最中に、突如として吐き気を催したかと思えば、盛大にお腹を下した。ほどなくして回復し、最愛の宇宙人にいたわられたので、いつもどおり機嫌よく帰った。ひさしぶりのごちそうで、食べすぎちゃったな。そんなことばをこぼし、見送られた。週末の夜…